Webマーケティング
Webマーケティングとリスクマネジメント

企業のPRやブランディングにおけるコミュニケーションは、
旧来の一方的な企業側からの情報提供形式から、
SNSの発達などに起因する双方向のコミュニケーション性や拡散性により
サービスの価値やブランドを‘意図せずとも
【お客様と、ともに作っていく】
ことが求められてきています。
そういう、企業が情報をコントロールしにくいマーケティング環境の中で、
様々なリスクに対する意識向上や事前準備が規模の大小問わず必須になってきています。
■ リスクが発生する原因
リスクを会社として管理し損失などの回避や低減をはかるプロセス。
「リスクマネジメント」と言われますが、
気軽に投稿が出来て拡散力が高いTwitterや様々な視点で捉えられがちな動画、
流入元を特定しにくいBlogなどを通じて、
マイナスの情報拡散による企業イメージダウンの事例は、
枚挙にいとまがなくなってきました。
マーケティング上のリスクを発生させる意識をすべき原因は大きく3つ存在します。
ネット上で一般ユーザーに対して横柄な態度をとったり、
災害発生時などに不謹慎な投稿をして炎上したりなどの
「マーケティングやコミュニケーション上のミス」。
記憶に新しい、カップめんの異物混入ツイートが発端となって炎上するなど
欠陥商品を提供することによる
「商品サービス上のミス」。
また、最近では、店員がアイス用冷蔵庫に入った写真投稿をして炎上したり
ホテルのバイトが宿泊客の情報を投稿したことで炎上したケースなど
「自社スタッフによる不適切発言、行為や情報漏えい」などによって
発生するリスクに備える必要性も大きくなってきています。
■ リスク回避のために必要なこと
このように、想定外のリスクに備える必要性は高まっているのですが、
企業の最低限の予防策として、
WebサイトやSNSを中心とした公式アカウントの開設・運用ルールを定めた
運用ガイドラインの作成と担当社員間での共有は必須です。
運用責任者や運用部署の明確化、運用時間を定めたり、
パワハラ防止の意味でも社内間での私的交流に対する注意喚起などなど、
炎上などを事前に予防する内容を盛り込みます。
またそれと同時に、
全社員への個人的な投稿内容への注意喚起などのリテラシー教育も同時に非常に重要です。
もちろん、対策を講じたとしても、100%予防できるわけではありませんので、
炎上などしてしまった場合の対応策を事前に共有していくことが重要です。
まず、「だれが」「いつ」「どのような内容の」ミスや投稿などをしたのかや
「どんなコメントが入っていて、どんな広がり方をしているのか? 」
の事実確認を迅速に行います。
その上で炎上の原因となったユーザーのコメントなどがあれば
誠実なコメントを企業として返信したり、
自社に責任がある場合はしっかり謝罪、解決策などを明確にする
(責任の無い逆の場合は事実を説明し、公開する)など早急な対応が必須です。
間違っても、一般ユーザーに成りすまして、口コミに反論したり、
炎上をコントロールしたりすることだけは、避けてください。
特にインターネット上の世界では、
その行為自体が大きなリスクを抱えているということの認識が必要です。
こういう対策は、売上を上げる対策などに比べ意識が薄くなりがちですが、
マーケティング環境の変化に対応する必要なコストとして、
組み込んでいくことは企業として必須事項になっています。